鉄道唱歌 東海道編の歌詞(大船駅、横須賀線、鎌倉などの観光・歴史)について、わかりやすく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
呼ばれておるゝ大船の
つぎは鎌倉鶴が岡
源氏の古跡や尋ね見ん
さらに読みやすく!
呼ばれておるる 大船の
つぎは鎌倉 鶴が岡
源氏の古跡や 尋ね見ん
さあ、歌ってみよう!
♪よばれておるるー おおふなのー
♪つーぎはかまくら つるがおかー
♪げんじのこせきや たずねみんー
新橋駅→高輪ゲートウェイ駅→品川駅→大森駅→川崎駅→鶴見駅→東神奈川駅→横浜駅→大船駅→藤沢駅→大磯駅→国府津駅(→小田原駅・熱海駅)
※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋
※鉄道唱歌の当時の「神奈川駅」と、現在の「東神奈川駅」は別の駅
※小田原駅・熱海駅は鉄道唱歌の当時のルートには含まれない
横浜駅を出て、大船駅方面へ向かう
横浜駅を出ると、
- 保土ケ谷駅(ほどがやえき、神奈川県横浜市保土ケ谷区)
- 戸塚駅(とつかえき、神奈川県横浜市戸塚区)
と過ぎていきます。
そして、かつては東海道線の支線(しせん)扱いであり、現在では横須賀線(よこすかせん)との分岐駅である
- 大船駅(おおふなえき、神奈川県鎌倉市大船)
に到着します。
横浜市は、とても広い
横浜市は、とても広いです。
そのため、東海道線の列車でかなりのスピードで飛ばしても、約15分間くらいは横浜市の市域を走行し続けることになります。
東海道・保土ヶ谷宿
保土ケ谷駅(ほどがやえき)は、かつて東海道五十三次(ごじゅうさんつぎ)の宿場町である
- 「保土ケ谷宿(ほどがやしゅく)」
があった場所になります。
東海道と箱根駅伝の難所・権太坂
また、日本橋から旧・東海道の旅をスタートして、最初のきつい坂が待ち受けている難所である「権太坂(こんたざか)」のある山(高台)も、列車の窓の左にきます。
権太坂は、箱根駅伝のエース区間である2区のランナーもここを走破します。
鉄道は、権太坂を通らない
しかし鉄道は坂道に弱いので、権太坂は通らず、やや北の平坦な切り通し(?)的な所を通ります。
切り通し(きりどおし)とは、山や丘などを削って、平らにした場所に作った道のことをいいます。
戸塚駅の駅直結ビル「トツカーナ」「東急プラザ戸塚」
戸塚駅(とつかえき)には、駅直結のビルとして、
- 「トツカーナ」
- 「東急プラザ戸塚」
などがあります。
各種飲食店やコンビニ等もあるため、買い物や飲食などの休憩に適しています。
朝に東京を出発して、
- 朝食がまだの人
- 横浜駅周辺が人が多過ぎて、買い物や飲食ができなかった人
の場合にオススメです。
大船駅からは、横須賀線に乗り換え
大船駅(おおふなえき)は、窓右側の大船観音寺にある、
- 大船観音(おおふなかんのん)
の、観音さまの大きな仏像がとても印象的ですよね。

大船駅(神奈川県鎌倉市大船)
大船駅からは、当時は東海道線の「支線」という扱いであり、現在では横須賀線(よこすかせん)と呼ばれる路線に乗り換え、
- 鎌倉(かまくら)
- 逗子(ずし)
- 横須賀(よこすか)
方面へ向かうことになります。
いわゆる、「寄り道」となります。
鉄道唱歌によくある「寄り道」
鉄道唱歌では、このような「寄り道」が多く用いられる傾向にあります。
その理由はやはり、
が挙げられるでしょう。
また、作者の大和田建樹(おおわだ たけき)さんにとって思い入れの深い場所には寄り道が行われたり、またそこに多くの歌詞が割り当てられる傾向にあります。
大船駅から横須賀線(当時は東海道線の「支線」という扱い)ができたことで、鎌倉への寄り道をしやすくなりました。
その他の「寄り道」の例
他の「寄り道」の例を以下に挙げます。
栃木県・日光への「寄り道」
「奥州・磐城編」では、宇都宮駅から日光線に乗り換えて、日光への参拝・観光をするシーンがあります。
という諺(ことわざ)・言い慣わしがあったからですね。
日光への寄り道については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。

新潟県・佐渡への「寄り道」
「北陸編」では、新潟まで着くと、佐渡まで寄り道をしたりします。
江戸時代までは、新潟までの長く険しい峠道を、歩いて越えなければならなかったのでした。
しかし、こうした険しい峠を、信越本線(しんえつほんせん)が
の区間で開業したことによって、東京から新潟への移動のハードルが劇的に下がったのでした。
そのため、新潟まで来たら佐渡まではあと少し、というレベルにまで旅の難易度が下がったからでしょう。
佐渡への寄り道については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。

※上記はあくまで例です。鉄道唱歌では、この他にもたくさんの寄り道があります。
「寄り道」したくなる気持ちは、よくわかる
鉄道や交通の発展はここまで移動のハードルを下げ、容易にしたのでした。
だからこそ、
- 「大船まで来たら、鎌倉にも寄っていきたくなる」
- 「宇都宮まで来たら、日光にも寄りたくなる」
- 「新潟まで来たら、佐渡にも行きたくなる」
みたいな気持ちもわかるような気がしますね!
大船駅で横須賀線に乗り換え 鎌倉駅に到着
大船駅から横須賀線に乗り換えると、歌詞にある通り、次は鎌倉駅(かまくらえき、神奈川県鎌倉市)に着きます。

鎌倉駅(神奈川県鎌倉市)
神奈川県鎌倉市(かまくらし)は、言うまでもなく、鎌倉時代に鎌倉幕府が置かれていた街です。
鶴岡八幡宮
歌詞にある「鶴ヶ岡(つるがおか)」とは、鎌倉市に存在する「鶴岡八幡宮」という神社になります。
鶴岡八幡宮は、鎌倉幕府を開いた源頼朝を初めとする一族である源氏によって、代々信仰されてきた「戦いの神様」である「八幡の神様」を祀る神社です。
次回は、鎌倉観光・鶴岡八幡宮の話題へ
鎌倉観光や、鶴岡八幡宮については、次回も解説します!
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